2014年6月10日火曜日

【将棋】 第41回 2013年度 中村太地・羽生善治 (名局賞)

【将棋】 第41回 2013年度 中村太地・羽生善治 (名局賞)



(対局の様子…ではありません、写真は第83期棋聖戦のもの)

おはようございます、蒼井です(^^ゞ
少し将棋関係の更新空いてしまいました(汗)
将棋初心者、私が、棋力向上のためにも
一つ一つしっかり見て行きたいので、この棋譜並べは特に
時間有る時にしっかり吟味していきたいです

2013年年度の名局賞は第61期王座戦五番勝負第4局(2013.10.8)
中村太地・羽生善治戦の千日手指し直し局でした。

棋譜はこちらからも見れます
王座戦中継サイト



長々と書いてしまいました(笑)
しっかりブログを読む派の人(?笑)には読みづらくなってしまいましたかな(^^ゞ





この対局は、羽生さんも中村太地くんという好敵手との対局で
終盤に羽生さんの読みがすごい!ということで
youtubeにも上がってました



おやつ、ごはん情報(笑)はこちらのサイトが中継していたようです
http://ninjyaoh.blog.fc2.com/blog-entry-5807.html

△36手目までは一手損角換わり、腰掛け銀の形で割りと見られる形(同一局面があるかどうかはわからないけど)、ちょっと違うな、と思うのは後手の羽生さんが、飛車先不突きのうちに(を活かして)右四間に構えたこと。(もちろん飛車先不突きで右四間にする形も、飛車先2つ突いてから右四間に構える形もよくある)、本譜は右四間に振ったあと8筋を一つ突いている。
これは、一瞬、予定変更か?と思ったけれど、それは違う。右四間に構えた形でも
8筋を詰めておくことは矢倉相手には有効な手である。
それにもし手待ちの手ならば、それより先に端歩を突きたい気もする。
おそらくは相手の駒組み、6筋あたりの攻めを緩和する狙い…もあったと思う。
そのあと、金上がりに対して、玉を一つ囲う(一手囲いに使った手に対して一手囲いに掛ける)
端歩を詰められたので、玉を囲いに入れることはしない。(端攻めされた時に当たりが強くなる)
しかしここで…

▲37手目で中村太地6段が仕掛ける。
最近の若手の強い人は、速い段階で仕掛ける風潮があるように思う
谷川浩二さんが光速の寄せと呼ばれたが、
最新の現代将棋はもっと速くを目指してる気がする
どちらかというと、88玉と囲いたかったような感じもするが。そうすると羽生さんは
85歩かなぁ…
4筋の仕掛けに対して、△64角打
中村6段は4筋に続いて1筋→2筋と戦線を拡大しますが…
▲26飛と引いた所で一旦落ち着いた、それが悪手であったか、というと違うと思うが、
恐らく一手空けば、そこでの攻めを考えていたはず
しかし棋譜を見ていくと…

▲65手目までの局面は大体羽生さん大体読んでいたと。38手目△64角打の段階で。
(ただ、コメントを読むと、△85桂とする予定だったが読みきれない、悪いと思ったので、跳ねずに…)と言ってるので、夕食休憩時に考えてやや予定変更という感じのようですが(笑)

読んでた、と思ったのは、4筋からの仕掛けの時に、角を打ったわけですが
角換わりの部分定跡で4、3、7、1って言うのあるじゃないですか、あれじゃないけど
そんなような感じで、まぁ端を攻めてくるな、というのは解っているでしょう。
その上で、4筋は取り込まれて、銀で取って
・(初心者的にはさらに放置して43不成りで同金もないわけではない)
・(銀で取れば、1~3筋が薄くなるので端攻めが来るだろう、と)
▲14歩、同歩、13歩は手筋だし、2筋も飛車先を突き捨てて、
・歩交換、1歩持ち歩にする
・飛車先を軽くして置かないと▲の攻めが続きにくくなる
というような状況は読めるし、その後攻めるとしたら
香車の裏に打つというのも手筋な、▲12銀打ちのような手も予見していたと思う
そうすると必然的に、23銀成と飛車と絡めての攻めも来るだろうとぐらいは読めてる
角を打った段階で羽生さんも攻めを考えてるはずで、銀直から▲同銀△同角▲56歩に
角を切っている、初心者的にはこんな早々には切れないと思う。
しかし解説陣も軽く「切るしかないだろう」と書いてるようにプロ的には切るしかない局面。
△77角成▲同桂
この時点で、後手、飛車は死んでいないものの角を渡している
角を切る代償は当然得られることを見越していないとプロは簡単には切ったりはしない
△46歩と金を攻める、もし▲同金だと△57銀とかかな?▲47金引に銀を絡めてもいいし
△66歩▲57金(銀取る)とかでも後手の攻め繋がりそう。
△67歩成▲同金上△66歩▲68金引△67銀打▲69金引△76銀成…かな?
桂馬絡めても攻め繋がりそう
そんな感じのこと考えて角を打ったと思う。1~3筋攻められてもある程度は躱せることも
頭に入れつつ。
で本譜は△46歩打に▲48金引、これには銀を打って攻めつなぐと。
さらに金を引かれて、銀引きつつ成って、そのあと成銀を捨てるのは飛車先を軽くする手筋。
もちろんどこかで12銀打ちのような攻めをされるのは頭にいれつつ。

で本譜
65手目▲23銀成、ここから羽生さんは守り周辺の読みを入れたと思います
まぁ玉周辺の攻めなので、1手1手でしょうけれども。
後手玉に簡単な寄りはない、と△38手目の段階で読んでいたと思うけれど
コメントを見ると、楽観視していたわけでなく、苦しい感じで打っていたらしいですね(^_^;)
ここから次の83手目までは羽生さんにとってはハラハラな感じで、
中村さんのペースだったと思います。しかし、
83手目▲64飛打で、初心者、アマ有段者でも、手なりで△63歩打としたくなる気がします。
ここで84手目△63金打!、初心者的にはパッと見、金を打つ意味が分かりませんでしたw
ただえさえ金があれば△78金打ちで詰みなんですから。
中村さんも読んでなかったわけではないと思いますが、普通に好手でしたね。

そのあとは、傍目、素人目には羽生さんが良く見える気がしますが、
細い攻め、寄せをきっちり繋げてるような感じもあるが。
▲34馬を筆頭に、きっちり受けの好手を放ち続ける中村6段

95手目▲86銀打で「この局面は負け、なのかなぁ」って羽生さんが言っています
素人目には、羽生玉は全然とっかかりがないように見えるけど、龍をとっちゃえば
83銀打の犠打から飛車打って寄せれるという見解、検討陣も。プロはすごいねぇ
まぁ寄せの手筋の本を勉強してればアマチュアにも読めるもんかな?

102手目△67角打の局面~114手目△54玉の局面までは、
先手中村6段の優勢、勝勢の局面だった模様
しかし、中村6段はすでに1分将棋で難解な終盤をずっと戦っていた
102手目の局面で検討陣は桂馬を捨てていれば先手勝ちと言ってるが
玉の逃げ道を塞ぐ犠打は詰将棋の手筋だが同金以外は検討陣は検討していないが
ワタシ的には同金以外だとダメだとすぐは読めない…、仮に同金だとしても
その先は読めない…。まぁただ、中村6段は桂馬の犠打は見えていなかったのかも。
もしくは桂馬の犠打に同金以外を考えたのかもしれない。
それしなくても詰めると思っていた節もあると思うのだが、
83銀打ちからの攻めを直後でしているので、そうするのであれば確かに桂馬打ちから
入ったほうが確実だったのかもしれない…
114手目△54玉に▲55歩と打てば中村6段の勝ちだった
これは歩から入って欲しかったね、どのみち上部(先手から見て)には角と龍がいい感じに
効いているので逃げれないから銀を打つ必要はない。
ただ55歩に同銀だと▲45金打で挟撃体制、逃げ道を塞げるから、
そっちのが良いと思われるけれど
詰ますためのごちゃごちゃした変化は1分では読めなかったのだと思う。
詰ますための思考をしていたと思う。検討陣のように、
「自玉を安全にしてから金を取れば勝ち」とあの局面で自信を持って考え始めて入れば
勝てたと思われる。

しかし、リンクしたyoutube、しっかり見ていないけれど、
羽生さんが神がかり的な読みをした、とタイトルにあるが、
どの時点で読んだかは解らないけれど83銀打ちあたりから、負けと思って指しているわけで
自分が負ける、中村6段の詰み筋(正確には寄せ筋)を読んだわけで
そこで55歩でなく違う手▲43銀打だったので、それならばと、
自分が詰まされない筋を読んだわけだから、
タイトルは誇張気味ですね(^_^;)


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